一本の年表だけでは、多くの音が抜け落ちる。異なる場所から始まった流れを並べると、より立体的な歴史が見えてくる。
- 電子音楽の定義によって出発点は変わる。
- スタジオ、クラブ、教育機関、独立空間は異なる系譜をつくった。
- 唯一の起源より、シーン同士の接点と断絶が重要だ。
一つの起源ではなく複数の入口
電子音楽は、電子音響作曲、技術を用いた大衆音楽制作、クラブ音楽、コンピューターによるメディア表現まで幅広い。どこまで含めるかで最初の章も変わる。
制度的な実験、録音技術、地下のダンスフロア、独立レーベル、個人用コンピューターを、一本の階段ではなく並行する入口として捉える。
重なっても同じ道ではない
機材や会場、聴衆を共有しても、目的と言語は異なった。演奏会作品とダンスフロアのトラックを同じ尺度で測ると、それぞれの文脈が消えてしまう。
いつ出会い、何を交換し、なぜ離れたのかを記録することが、複数の歴史を理解する手がかりになる。
